第3章 一歩
俺の腕の中に
ニノがいた。
嵐としてデビューする前からだから、
もう15年以上の付き合いだ。
ニノは、弟というよりは
俺にとって、いい相棒的な存在で
TVの収録中も
ともすれば、
スベって終わってしまったかもしれない
俺のボケなんかを、
しっかり拾ってくれ、
ちゃんと笑いに持っていってくれたり、
いつも助けられている。
それこそ、俺にとっては
公私ともになくてはならない存在で、
大切な仲間だった。
いつも共演者とすぐに仲良くなり
大先輩の役者さんとも、
タメ口で話したり、
可愛がられていて....
俺はそれが、羨ましくもあり、
そんなニノが内心憧れでもあった。
そのニノが、
俺を好きだと言う。
この感じは、冗談ではなさそうで……