第14章 盲目
〔二宮side〕
彼は悪くない...
そんなの分かってる。
知ってるよ..
俺の幼稚なやきもちだってことくらい。
俺がすべて悪い。
心配して来てくれたのに、
近寄らせないような態度ばかりで...
次に画面ん中の俺の分身が殺られたら、
翔さんの所に行こう。
『ごめんなさい、妬いてました』
って素直に言おう。
そう心に誓っても、
何度も生き返らせてしまった...
背中に感じる彼のイライラが...
『早く謝っちまえ!!!』と俺を急かすのに、
どうしても一歩、踏み出せず、
俺はもう泣きたかった。
そしていよいよ翔さんは立ち上がった。
櫻「言わなきゃ、分からない」
(そうだよ...その通りだよ。
貴方はいつも正しい。
それに引き換え、俺は...)
玄関に行くため、
リビングのドアを開けた彼...
(今行かなきゃ!!
翔をさんこのまま帰してしまうことは、
絶対にダメだ!!)
もう、俺は泣きながら、
靴を履いて、玄関のドアの手をかけた彼に
駆け寄って、抱きついた。
「行かないで!!翔!!ごめんなさい///」
ちょっと間があったけど、
翔さんは俺の背中を抱き締めてくれた。