第14章 盲目
所在なげに携帯をいじってはみたが、
ニノのことが気になって、
もうどうでもよく...
俺に背を向けゲームの画面から
目を離そうとしないニノ。
結局、そんな時間の中、俺は冷蔵庫から、
二本目のビールを出してきて開けた。
「はぁ~あ...」
わざとらしく欠伸をしても、
ニノは聞こえていないのか、無視...
こんな時間、なんか意味があるのか!?
俺はしびれを切らして、
もう一回ニノの背中に声を掛けた。
「なあ~カズ...こっち来いよ...」
するとニノは、相変わらずの姿勢のまま、
ニ「...ちょっと..今いいとこだから..//」
(さっきから、そいつ、
何度も死んでるじゃん!!
いいとこの訳ないでしょ///)
そして、また沈黙が流れ...
俺は飲み終わった二本目の缶を握りつぶして
立ち上がった。
「忙しそうだから、俺、帰るわ!!
でもさ...黙ってて何か解決すんのかな?
...悪いけど、俺、ニノが何考えてるのか、
全く分からないから!!」
ニ「........」
最後の悪足掻きのつもりで言ってみたけど、
反応なしかよ....
「じゃ!!!」
もう日をまたいで大分経っていたが、
このまま二人でいる意味も見当たらないので、
俺は帰ることにして、玄関に向かった。