第14章 盲目
「カズ、こっち向けよ!!
怒ってるじゃん!!俺が、何かしたの?」
ニ「だからぁ~...怒ってなんか...」
「顔見て言ってよ!!」
少し声を荒げた俺の横をすり抜け、
俺にビールを渡し、
ニノはゲームの電源を入れた。
ニ「怒ってないって言ってるでしょ!!
変な翔///」
そう言ってテレビの前に座ってしまった。
何でこんなに頑ななのか
訳が分からないまま、
仕方ないので俺もビールを開けた。
ゲームをするニノの後ろのソファーに座り、
やることもないので、携帯を開いた。
いつも、すり寄ってくるニノに
知らん顔されて、淋しいけど、
どうすることも出来ず、
時間だけが過ぎていった。
こんなことは初めてで、
過ぎてしまった時間が、
俺の手段をすべて奪ってしまっていた。