第14章 盲目
俺はマネージャーに送ってもらい
30分程でマンションに着いた。
部屋に入ったところで、
翔さんからのラインが。
俺はわざと既読をつけずに携帯を置いて、
風呂に行った。
ほんとは、俺のことそっちのけで、
楽しんでる彼に怒ってるんじゃない....
こんな自分に腹が立ってるだけだ。
シャワーのお湯で、イヤなこととか、
モヤモヤとか流してしまえたら....
シャワーを済ませ...
当然だけど、嫌なことも、最悪の気分も
洗い流すことはできなくて。
俺はキッチンに行き、
冷蔵庫からビールを出した。
ソファーで携帯が鳴っていたけど、
俺は、誰からなのかも確認しないで、
無視を決め込んだ。
それから程なくして、チャイムが鳴った。
....彼だった。
俺は、両手で頬を二回叩いて、
(よし!!)と気合いを入れて、
ドアを開けた。