第7章 ◇サンタクロースと4人の子(ティーンズ組)
「オレ、なんか癖になりそうな気がする。来年も靴下用意しよっかな」
「来年はもうちょっと簡単なものを願い事にしようと思います、僕」
「というか…南さん、疲れてたわよね。一日でプレゼントを用意するの大変だっただろうし…」
「…そういえば…僕のテーブルかけ、刺繍されてたっけ…」
「そーさな…独立宣言書のレプリカなんて、よくあんなの一日で作れたさ」
「「「……」」」
しみじみと呟きながら、不意に押し黙る。
そんな三人を訝しげに神田が見ていると、不意に彼らは足早に行動を示した。
「そういや南って明日非番だったさ、確か」
「僕とラビは任務でフィンランドですし…リナリー、南さんを任せてもいいですか?」
「うん、わかった。しっかり休ませておくね」
「なんかデトックスできるようなもん、土産に買ってくかなー」
「それいいですね。折角サンタの国に行くんですし。クリスマスっぽいもの、お土産にしましょうよラビ」
「どうせならクリスマスプレゼントってことで渡すのはどう? 南さん、きっと吃驚するんじゃないかな」
「お。リナリーそれ良い案。じゃあケーキとシャンパンも用意して、改めてクリスマス会でもやるさ。南、あんましジェリーの料理食えてねぇって言ってたし」
わいわいと相談しながら朝食に向かう彼らに、参加することもなくその場に残された神田は一人。呆れた顔で、溜息をついた。
(…ったく、)
「これじゃどっちがサンタだよ」
*サンタクロースと4人の子*
(何ボーっとしてんですか、神田)
(…あ?)
(そーさ、ユウもプレゼント貰ったっしょ? んじゃ南のクリスマス会参加な)
(はっ? なんで俺が…!)
(なぁに? 口応えでもあるの?)
(……っ)
((……流石リナリー))