第7章 ◇サンタクロースと4人の子(ティーンズ組)
「なんだか、サンタさんのイメージ変わったかも。子供の夢を叶えてくれる存在かと思ってたけど…きっと子供の心に夢を吹き込んでくれる存在なのね」
「…成程なぁ」
「うん…その気持ちはなんとなくわかるかもしれません」
実際に望んだものは手に入らなかった。
しかし心は満たされ、不思議な感情で溢れている。
それはプレゼントとは違う、何かを与えられたから。
しみじみと呟くリナリーに、ラビとアレンも同様に頷いた。
「じゃあ皆の下にサンタさんは来てくれたのね」
「そうですね…あ。」
「どしたんさ? アレン」
「そういえば…神田の下には現れたのかなって」
「…そういえば」
「…そうさね」
噂をすれば影。
スタスタと足早に食堂に入ってくる神田の姿を捉えて指差すアレンに、興味が湧いたリナリー達もまた目を向けた。