第65章 答え
潤「………おはよう」
楽屋に入って来た潤が皆の3人の顔を見た後、上着をハンガーに掛ける。
それぞれが口々におはようと返しながら、俺達の顔を交互に見つめる。
俺はうつ向いて相葉くんのズボンをそっと掴んだ。
いつもと違う定位置。
振り返った潤が一瞬考えた後、俺から1番遠い席に座った。
和「あのさ潤くん…」
智「ほら和。トイレ行くぞ」
にのの言葉を遮る様に智くんが立ち上がり腕を引っ張る。
和「あ、ちょっとさとし!」
智「ほら」
2人が出て行き、楽屋に静寂が訪れる。
どうしよう。俺も2人を追いかけようかな。
そう思った時。
潤「相葉くんごめん。翔と2人きりにしてくれる?」
雅紀「え?あー…うん」
「相葉くん…」
思わず相葉くんの服の裾を掴むと相葉くんがその手をそっと握る。
『大丈夫だから』
そう言ってくれてる様な瞳で俺を見つめながら優しくその手を離す。
潤「ごめん」
雅紀「いいよー」
手をヒラヒラしながら楽屋を出て行く相葉くん。
潤「翔」
名前を呼ばれ、顔を上げる。
潤「そっち行っていい?」
「え?」
返事を待たずに潤が立ち上がる。
そのまま俺の隣に移動してきた。