第64章 嵐の夜に
真央「潤くんと別居してるんですよね」
「………気になりますか」
真央「私との事が原因なら…申し訳ないって思ってます。それは…本当です」
「………」
真央「でも…あの日の夜の事は後悔してないです」
その言葉に…怒りが込み上げる。
「そんな事わざわざ言いに来たんですか?そんな事は聞きたくありません。人の家庭壊して…後悔してない?」
真央「ごめんなさい。でも…壊したのは貴方も同じでしょ」
「は?」
真央「私の人生壊した。10年前私の人生壊したじゃないですか」
「それは…」
真央「私だって潤くんと結婚したかった。彼の為なら仕事辞めても良いって…それ位好きだった。でも貴方が横から取ったんですよ。自分の都合で捨てておいて…惜しくなってかっさらった。しかも私と付き合って1年も経った後で!」
「卑怯です…そんな今更。俺達もう結婚して子供だって居るんですよ。それで同じ事するなんて。それは…許される事ですか?」
真央「別に誰に許して貰おうとも思ってません」
「ふざけんなよ!!」
打に合せ室に俺の怒鳴り声が響いた。