第63章 修復
ー和也sideー
「ただいまー…」
翔さんを送り届けた後、買い物をして自宅へと帰った。
玄関を開けると既に智香ちゃんが迎えに来てくれていた。
智香「お母さんお帰りなさい」
「ただいま智香ちゃん」
笑顔で迎えてくれた娘に少し癒された。
智香「晩ご飯何?」
「そうね。鶏肉あるから唐揚げでもしようか」
智香「お手伝いしていい?」
「ありがとう。じゃあ一緒にしよう」
智香ちゃんと並んでリビングへと向かった。
リビングでは丁度さとしが和香のオムツを変えていて。
隣でともがお昼寝をしていた。
智「おう。お帰り」
「ただいま」
鞄を置いてさとしの隣に腰掛ける。
智「大丈夫か?」
そう聞かれ、黙って頷く。
智「そっか」
オムツを変え終わったさとしが和香を抱っこする。
智香「お母さん。このお肉出していい?」
キッチンから智香ちゃんの声が聞こえる。
「ありがとう。直ぐ行くから」
智「かず」
「ん?」
智「ちょっとゆっくりしてろ。飯おいらがやるから」
「え、でも…さとしも疲れてるでしょ」
智「いいから。ほいバトンタッチ」
和香を俺に抱っこさせるとさとしが立ち上がりキッチンに行った。
「さと…」
智「智香。今日は父ちゃんと唐揚げ作るか」
智香「えー。パパこの間焦がしたのに出来るの?」
智「大丈夫大丈夫」
楽しそうな2人の声が聞こえる。
「ありがとうさと…」
和香「マーマー」
和香をあやしながら俺はソファーに深くもたれた。