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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第63章 修復


「太陽?」


お風呂を上がり、髪を拭きながら部屋に入ると太陽は居なかった。


虎鉄が寂しそうにニャーと鳴きながら俺の元へと歩いて来る。


「太陽何処に行った?」


抱き上げて部屋を出ると、母さんが寝室から出て来た所だった。


「母さん。太陽知らない?」


翔母「今言いに行こうと思ってたの。太陽こっちで寝てるわ」


「そうなの?ごめん。連れてくよ」


そう言って部屋に入ろうとする俺を母さんが制した。


「母さん…?」


翔母「今日はこっちで寝たいって太陽が来たの。だから今日はこのままにしておくわ」


「………」


翔母「翔」


「うん…」


翔母「太陽…泣いてたのよ」


「………」


翔母「どうしても駄目なの?潤くんの所に戻るのは」


「………いつかは戻ろうと思う。でも今は…」


翔母「息子を傷付けてまででも?」


「ねぇ…母さん」


翔母「何?」


「………父さんに浮気された事ある?」


翔母「………え?」


「元カノと浮気した夫の事…母さんなら簡単に許せる?」


翔母「翔…それは…」


「でもね…俺も最低なんだよ。潤の事責められない」


翔母「………」


「ごめん。太陽の事お願いします。おやすみなさい」


母さんの言葉を聞く前に俺は自分の寝室へと戻った。


「ごめんね虎鉄。今日は俺と一緒に寝てくれる?」


虎鉄「にゃ」


喉をゴロゴロ鳴らしながら虎鉄が顔を擦り寄せてくる。
優しいいい香りがした。


「おやすみ虎鉄」


虎鉄と一緒に冷たいベッドに潜り込んだ。
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