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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第62章 Distance


ー潤sideー


チーフがテーブルに数枚の紙を叩き付ける。


「………」


チーフ「今度発売の記事のゲラよ」


そこに写し出されてるのは…あの日、真央のマンションへと出入りする俺の姿。
そしめ、宮城でのライブの日、俺の泊まったホテルから出て行く真央の姿。


チーフ「何やってんのお前」


「すみません…」


チーフ「いつから?」


「いえ…もう彼女とは会ってません」


チーフ「じゃあこの記事はデタラメって事?」


「………会ったのは本当です。2人きりになったのは…その2回だけです」


チーフが力が抜ける様にソファーに座り込んだ。


チーフ「………翔は知ってるの」


「はい」


チーフ「何て言ってる?」


「………別れようと…」


チーフ「………はぁ…」


大きなため息を付かれる。


チーフ「潤…貴方と翔の夫婦。世間ではどう思われてるか分かってる?」


「………」


チーフ「貴方達が結婚した時…会社的には反対だったわね。それはアイドルの貴方達の人気はCDやDVD、ブルーレイの売り上げ。コンサートの収益に響くの。でもね、貴方達はそれが少なかった。ジュニア時代から愛を貫いた2人だってイメージがついたからよ。大野二宮も当初は変わらなかった。けれど…隠し子騒動で変わった。特に大野はアンチも増えたわ。それでも貴方達が事務所の稼ぎ頭なのは変わらない。仲のいいおしどり夫婦のイメージが強いから。それは貴方達も分かってる筈よ。なのに…何やってるの!」


バァン、と思い切り机を叩かれる。


「すみません…でも、離婚はしません。絶対に」


チーフ「当たり前よ。でもこの記事が出るのが問題なの。叩かれる事…覚悟しなさい」


「………はい」


その時、チーフのスマホが音を立てた。
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