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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第62章 Distance


ー翔sideー


翔マネ「櫻井さん、大丈夫ですか?」


マネージャーに声を掛けられ顔を上げると心配そうに見つめられる。


「うん…大丈夫」


翔マネ「そろそろ時間ですよ。行けますか?」


「うん」


立ち上がり、マネージャーと並んで搭乗口へと向かった。


あの日から…話し合いも出来ないまま。
潤は離婚を拒絶したまま。
俺はパプアニューギニアへと旅立たなければいけない。


帰国後は直ぐに新曲のPV撮影。
まさか…斗真が出演する事になるなんて思わなかった。
上手く…乗り越えられるのかな…。


「あのさ…」


座席に座り、隣のマネージャーに声を掛ける。


翔マネ「はい」


「帰国しても…俺家に帰らないで太陽とそのまま実家に居る」


翔マネ「えっ…!」


「潤と離婚するから」


翔マネ「ちょっ、え…え!?りこ…」


「チーフに伝えておいて」


それだけ言うとアイマスクを付けた。


翔マネ「櫻井さん…」


マネージャーは黙りこくってしまった。


こうするしか…潤と離れる方法はないと思った。
揉めたくない。
これ以上ゴタゴタすると周りに…太陽をもっと傷付けてしまう。
俺の…この世でたった1人の息子にこれ以上迷惑をかけられない。


ごめんね…太陽。


パプアニューギニアへの道程、俺はずっと太陽の事を考えていた。
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