第61章 Confession
太陽「ねぇパパ。ママがきのうね、今度ディズニーランドにおとまりしよって!」
「………ディズニーランド…?」
隣の太陽が嬉しそうにはしゃぐと翔が黙って向かい側に座る。
太陽「ぼくがいいこにしてたらおとまりするの!ね、ママ」
翔「………そうだね」
にっこりと翔が太陽に微笑みかけた。
太陽「いこうねパパ」
「うん。約束」
太陽「やったぁ!ディズニーランド!」
思い返せば。
芸能人の息子だから。
太陽には不自由させてる。
ディズニーランドなんて…子供は毎日でも行きたい位なのに。
翔「ディズニーランドの前に…学校ね。そろそろ時間だよ。着替えておいで」
太陽「はぁい!ごちそうさま!」
椅子から降りてパタパタと部屋に戻って行く。
翔も立ち上がり、片付けを始めた。
俺は残ったサラダを掻き込むと、食器を重ねて翔の隣に立った。
翔「………子供の前では喧嘩したくない。太陽がいる時はちゃんとお父さんとお母さんになろう 」
茶碗を洗いながら翔がそう言った。
「うん…」
翔「………ディズニーランドは…昨日の夜に話したんだ。今は…とても行く気になんてなれない」
「………うん」
太陽「ママー…」
着替えた太陽がリビングに戻って来る。
「あ、後やっとくから…」
翔「そう。ありがと」
サッと手を洗い、駆け足で太陽の元へ行ってしまった。
翔「ほら帽子ちゃんと被って…オッケー。行こうか」
太陽「パパ行って来ます!」
「行ってらっしゃい。気を付けてな」
手を振りながら見送ると翔は太陽と共に出て行った。