第61章 Confession
翔「っっ…ぅ…ふ…」
嗚咽を漏らしながら翔がまた包丁を動かし始めた。
震える身体。
時折まな板に落ちる涙。
俺の責任だ。俺の…。
カタリ、とリビングから音がした。
振り返ると…虎鉄を抱いた太陽が泣いていた。
「………太陽…」
翔が驚いて振り返る。
太陽「けんかしないで…」
翔「太陽違う…!」
翔が慌てて駆け寄り太陽を抱き締めた。
翔「ごめんね。ちょっと怒ったけど喧嘩じゃないよ。ね、潤?」
太陽を抱き締めたまま翔が俺に手を伸ばした。
「ああ。パパとママは仲良しだ。太陽知ってるだろ?」
伸ばされた手を握り、翔と太陽を抱き締める。
太陽「ぐすっ…ほんと?」
翔「そうだよ。ね」
太陽がジッと俺と翔を交互に見つめる。
俺も翔も…太陽を心配させまいと笑顔で見つめ返した。
太陽「うん!仲良し!」
翔「ふふっ、ごめんね。よし、じゃあパパと一緒にご飯出来るの待っててね」
翔が立ち上がり、太陽を俺に抱かせた。
シンクに向かい、料理を始める。
太陽「パパ!仮面ライダー観ていい?」
「ん?ご飯出来るまでな」
太陽を抱っこしたまま俺はリビングに戻った。