第61章 Confession
「ごめん!本当にごめん!でも聞いてくれ…」
腕の中でもがく翔を抱き締め、何とか落ち着かせようとした。
翔「触るな…俺に触るなよ!」
物凄い力で突き飛ばされ、床に倒れてしまう。
翔「………どうして…」
「………」
腰を押さえながら立ち上がると翔が頭を抱えながらソファーに座った。
「………真央とは…さっき逢ってきた。ちゃんと別れてきた。もう…二度と逢わない。それを話しに行ってたんだ。本当だ」
翔「そう。だったら良かったって…言うと思うのかよ」
「………ごめん」
翔「………ずっと黙ってるつもりだった?」
「最初は…黙ってるつもりだった。でも…言おうって思った。ちゃんと折を見て話すつもりだった」
翔「一足遅かったよ。記者に聞かされる俺の身になってみろよ…」
「記者…?」
1番…最悪な形で知られてしまった。
まさか…そんな…。
翔「っっ…」
翔が口元を押さえ、声を殺して泣き始める。
「ごめん…」
手を伸ばして翔の手を握ったけど…勢いよく振り払われる。
翔「止めて。触るなよ」
「翔…」
拒まれても…また手を伸ばす。
翔「触るな!触るなよ!!」
翔が立ち上がり、俺から離れる。
翔「彼女抱いた手で俺に触るな!!」
それ以上…俺は翔に近付けなかった。