第61章 Confession
ー潤sideー
真央「潤くん…ありがと」
「うん。もういいよここで」
真央「ここまで…送らせて。最後だから」
「分かった」
エレベーターを降り、エントランスを2人で歩く。
入口まで辿り着くと、真央の方を向いた。
真央「………」
「………真央。本当にご…」
その先を遮る様に、手で口を押さえられる。
真央「もういいよ。潤くん。」
その顔は…何故かスッキリした様な微笑みで。
真央「ありがとう」
「………うん。ありがとう」
真央「………いつかさ。私が潤くんの事忘れられたら。新しい彼氏でも出来たら…連絡してもいい?」
「勿論。待ってるよ」
真央「うん」
「………じゃあ…さよなら。真央」
真央「さよなら。潤くん」
そのまま俺達は自然と近付き、抱き合った。
「………これだけは…言わせて」
真央「何?」
「翔以外で…好きになったのは真央だけだった。真央が俺を支えてくれたんだ。ありがとう」
真央「もう…そんな事言って。吹っ切れなくなるよ」
「ごめん」
真央「だから…もう!」
真央が俺から離れ、肩を叩いた。
真央「ふふっ…じゃあね」
「ありがとう。じゃあ」
真央「気を付けて」
そして俺はマンションを出た。
タクシーを広い、自宅へと向かう。
真央と…完全に終わった。
大きな溜め息を付きながら外を見つめる。
問題は…これからなんだ。
いつ…翔に話すか。
頃合いを見て…ちゃんと話そう。
けれど…遅かった。
もう既に…修羅場はそこまで来ていたんだ。