第61章 Confession
靴を脱いでリビングへと移動する。
真央の手が俺に絡み付いてきた。
真央「暗証番号も覚えてくれてて嬉しい」
「うん…」
ソファーに座ると真央がキッチンへと向かった。
真央「コーヒーでいい?」
「いや。何もいらない」
真央「………そう?」
「話が終わったら直ぐに帰るから」
そう言うと真央が戻って来る。
真央「潤くん」
「ごめん…真央」
真央「………」
「翔に話そうと…思う」
真央「は…?」
信じられないといった表情の真央が俺の前に立つ。
真央「何言ってんの潤くん。あの人が…私達の事知ったらただで済むと思ってる?」
「そんな事…思わない」
真央「だったら…!」
「ごめん真央。あれは間違いだった。あの日の夜の事は…忘れて欲しい」
真央「………嫌よ。だって…抱いてくれたじゃない。あの頃と変わらなかった。だったら私達は…」
「翔を愛してる。出逢った時からずっと」
真央「………私と…付き合ってる時も?私に『付き合ってくれ』って…そう言ったのも…」
「ごめん…」
真央が手を振りかざす。
黙って目を閉じると気持ちいい位の音がリビングに響いた。