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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第60章 Prelude to collapse


「斗真っ…」


頬を押さえながら床に倒れる斗真。
反射的に駆け寄り、身体を抱き寄せた。


「斗真…大丈夫?」


斗真「………平気。ありがとう」


潤「そんな奴庇うな!どけよ翔!」


今までに見た事の無い程の怒鳴り声。
潤の怒りが…ピリピリと伝わってくる。


「ごめんなさい潤。お願い…止めて…」


潤「どけよっ!!」


「お願い怒鳴らないで。太陽が起きたら…」


潤「………」


こんな時に子供を盾にするのは卑怯だと分かってる。
でもそれしか方法が思い浮かばなかった。


潤「………斗真。直ぐに出て行け。俺と翔の前に二度とその顔出すな」


斗真「………分かった」


俺に支えられ、立ち上がる斗真。
ゆっくりと潤の前に立つ。


斗真「………これだけは言わせろ。潤」


潤「何だよ」


斗真「お前は約束を破ったんだ…」


翔「は?」


斗真「『幸せにする』?『一生泣かせない』?今のお前達どうなってんだ。お前…何してんだよ」


潤「………」


斗真「結婚してない俺に言われたくないかもしれないけどな…それでもお前は約束しただろ」


潤が唇を噛み締め、俯いた。


斗真「俺は…翔くんを愛してる。お前がこの人を幸せに出来ないのなら俺がやる」


潤「お前には渡さない!」


斗真「決めるのは翔くんだ。俺の願いは翔くんが1番笑顔になれる場所に居られる事だ」


そして…斗真は部屋を出て行った。


「斗真…!」


俺は斗真の後を追い掛けた。
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