第60章 Prelude to collapse
ー翔sideー
「はぁ…」
洗濯機から出した洗濯物に顔を埋めて盛大なため息を付いた。
潤との歯車が合わない。
合わせよう合わせようとして…疲れてしまう。
どうしたらいいのか分からなくなってくる。
宮城で一通り仲直りしたと思ったのに…あの日から俺達は一度も触れ合ってない。
ちゃんと話さないといけないのに…。
潤「翔」
「あ、え?」
気が付くと潤が真後ろに立っていた。
潤「あ、いや。言い忘れてたんだけど…今日りーだーと相葉くんと3人で飲もうって」
「あ、そうなんだ」
潤「うん。良いかな。出来るだけ早く帰って来るから」
「気にしないでよ。久し振りじゃない?ゆっくりしてきてよ」
潤「そう?」
「うん」
潤「じゃあ…お言葉に甘えて。ありがと」
「うん」
ニコッと笑って潤は出て行った。
「………寂しい…側に、居てよ…」
潤に伝えたかった言葉を…俺はポツリと呟いた。