第58章 cleavage
翌朝。
ほとんど眠れずに過ごした俺はボリュームたっぷりの朝食を作り、太陽を待った。
潤とは…同じベッドでも背中合わせで眠った。
多分…付き合い始めてから今までに無い事だった。
いつも暑苦しい位…真夏でも抱き合って眠っていた俺達。
隣に居るのに潤が遠く感じた。
『分からない』
潤が残した言葉。
その言葉が俺には分からない。
俺…間違ってる?
真央ちゃんの事許せないのも…赤ちゃん早く欲しいって思ってるのも…間違い…?
「間違って…ないよね…」
太陽「ママ?」
気が付くと太陽が隣に立ち、俺を見ていた。
「太陽…びっくりした」
太陽「おはようママ」
「お、おはよ」
太陽「ママ…昨日はごめんなさい」
「………太陽…ママこそごめん。ばぁばから聞いたよ。太陽が描いてくれた絵…嬉しかった」
壁に貼った絵を指差すと太陽が嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとね」
太陽「うん!」
「さ、ご飯食べて学校の準備しようか」
太陽「はい!」
太陽と仲直りした俺は2人で朝食を食べ、学校へと送った。