第58章 cleavage
翔母「お帰りな…どうしたの」
潤「翔待てって!」
母さんの横を急いですり抜ける俺を潤が追い掛けて来る。
マネージャーがおたおたしてるのが見えたけど…俺にはどうでもよかった。
太陽「パパママおかえりなさい!」
「太陽。まだ起きてたの?何してんのこんな時間まで」
太陽「あのねママ…」
太陽「子供がこんな時間まで起きてちゃ駄目だろ!早く寝なさい!」
つい…強めの口調で怒鳴ってしまった。
言葉が出たと同時に…後悔した。
太陽「ご…ごめんなさい」
潤「翔…!」
翔母「翔。そんなに怒鳴らなくてもいいでしょ!太陽は…」
太陽「ばぁば!ぼくがわるいんだよ。ごめんなさいママ。おやすみなさい」
泣きそうな声で…太陽はバタバタとリビングを出て行く。
虎鉄が後を追い掛けて行った。
「………どうしよう」
頭を抱えてソファーに座り込んだ。
翔母「何があったのか知らないけど…太陽が起きてたのはこれを…2人に見せたかったの。早く見せたいって聞かなかったのよあの子」
「え…」
顔を上げると…母さんが俺に1枚の画用紙を渡してくる。
「………これ…」
潤「太陽…」
それは…俺と潤、そして虎鉄の絵が書かれた画用紙だった。