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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第58章 cleavage


ー潤sideー


翌日。
スタジオに籠り、宮城ライブの打ち合わせをしていた俺は、一息付こうとスタッフと食事に出た。


その帰り。
スタッフと話しながらスタジオに戻っていた俺の視界の先に飛び込んできた人物が居た。


「………真央?」


そう声を掛けると驚いた様に振り返る。


真央「潤くん」


「どうしたこんな所で」


真央「取材で…」


「そっか」


真央「潤くんは?」


「俺はライブの打ち合わせ」


真央「そう。頑張ってね」


そう笑顔で答える真央は何処と無く元気が無かった。


スタッフ「松本さん先に行ってますね」


スタッフが先にスタジオへと戻って行く。


真央「あ、ごめんね邪魔しちゃって。打ち合わせ頑張って」


そう言いながら立ち去ろうとする真央。
黙ってその背中を見つめた。


何故か…放っておけなかった。


「………真央!」


そう呼ぶと真央が驚いて振り返る。


真央「………潤くん?」


「………ちょっと…お茶飲まないか」


真央「でも…」


「大丈夫だから。缶コーヒー1本だけ。奢るから」


そう言うと真央が緩やかに微笑んだ。


真央「………まぁ…潤くんがデートに誘ったんだから」


「デート?」


真央「そう。デート」


「ふふっ、そうだな。是非奢らせて」


真央「喜んで」


そう笑い合いながら俺達は歩いて行った。
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