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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第58章 cleavage


太陽「うーん…ママぁ…」


食事の後、むにゃむにゃと目を擦り始めた太陽が翔にくっついてくる。


翔「太陽眠いの?」


「はしゃいでたからなぁ…『ママと一緒にねんねする』って」


翔「そっか…」


嬉しそうに微笑みながら翔が太陽を抱っこした。


翔「寝かせてくるね」


「うん」


翔がリビングを出たのを見ながら散らかった玩具やテーブルの上のグラスを片付ける。


「あ…そういや翔薬まだ飲んで無かったな…」


戻ったら飲める様に薬とお水の準備をしようと病院からそのままの鞄を開けた。


「えーっと…」


ガサガサと漁ると奥に薬はあった。


「あった…えーっと…あれ?こんな薬…飲んでたっけ?」


治療の為に飲んでいた貧血の薬と一緒にあったのは…入院中は見なかった薬。


「何の薬…?」


気になった俺は一緒にあったお薬手帳をパラパラと捲った。


「………内分泌療法薬…ホルモン剤?」


ホルモン剤は飲んでたけど…こんな薬じゃなかった…色も形も違う…。


ホルモン剤はいくつかの種類に分かれていて、手帳を見るとどれも強い効果の代わりに副作用もあるものばかりだった。


吐き気、目眩…倦怠感…。


「何で…こんな薬…」


佇んでいると扉が開いた。


翔「お待たせ潤…どうしたの?」


振り返った俺が薬を手にしていると気付いた翔は…気まずそうに俺を見つめ返した。
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