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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第57章 友情と愛情


ー潤sideー


翔「潤」


病室に入ると比較的穏やかな表情の翔が俺を迎えてくれた。


「調子はどう?」


翔「うん。今日は調子いいかな」


「そっか。よかった」


翔に近付き抱き締める。


「ん…?」


翔の香りではない香り。
知っている…香水の香り。


………まさか…斗真…?


翔「潤どうしたの?」


「いや…」


顔を上げるとカウンターの上に飾られた花が目に入る。


「あの花…」


翔「あ、斗真がお見舞いに来てくれたんだよ。今帰ったばかりなんだけど…会わなかった?」


「………いや。入れ違いかな」


翔「そう…」


………何でだろう。
斗真に会った事…言わないなんて。


俺の心の奥で…何かが燻った。


『約束…破るなよ』


あの言葉。
そして…翔に付いた香り。
隣に居ただけじゃ…付かない程の香り。


翔…斗真と何があった?


まだお前…翔を…。


ぐるぐる回る。


翔「潤…?」


暫くの間俺は翔を抱き締めたまま離れる事が出来なかった。
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