第56章 Struggle
医者「出血がかなりありましたがもう大丈夫ですよ」
先生の言葉に俺はホッと胸を撫で下ろした。
医者「どうしてこんなになるまで放っておいたんですか」
「………すみません」
医者「命を落としてもおかしくなかったですよ」
「はい…」
医者「とにかく、一月は安静にして下さい」
「………ありがとうございました」
何度も何度も…俺は先生に頭を下げた。
翔が個室に移されて暫くすると、4人がやってきた。
和「翔さん…翔さんっ!」
にのが泣きながら眠っている翔の手を取った。
和「俺が無理矢理にでも病院に連れて行けば…ごめんね。ごめん…」
涙を溢しながらにのは翔の手を強く握った。
「にののせいじゃないよ」
和「でも…」
「俺がどんなに頼んでも翔は聞かなかった…。あんなに喜んでた翔を見て…無理に連れて行くなんて出来なかった。俺の責任だよ…」
和「潤くん…」
雅紀「松潤…大丈夫?」
「俺は…何とか…」
智「上手く言えないけど…また授かったんだ。いつか必ずさ」
りーだーの手が優しく背中を撫でてくれた。
「………うん…ありがと」
綾香「私何か飲み物買ってくる」
綾香ちゃんが病室を出て行くと相葉くんも着いて行った。
俺は何も言えずに黙って翔の寝顔を見つめた。