第55章 険しい道の始まり
「やっべぇ…頭いてぇ…」
翔「もう…どんだけ飲んだの?」
「………覚えてない…」
翔「はい薬」
「ありがと…」
翔「良かったね今日仕事休みで」
「うん…」
渡された薬を飲んで水で一気に流し込む。
冷たい水が…全身を巡り、残っていたアルコールが流れ出していく様な感じがした。
翔「今日はゆっくり寝てて?俺も家に居られるから」
にっこりと微笑みながら隣に座る翔。
天使の様な…笑顔。
翔の笑顔を見ると…悩んでいる事に対して罪悪感を感じる。
翔は…必死で不妊と戦おうとしてるのに…俺は…何を悩んでるんだろう。
でも…やっぱり俺は子作りじゃなくて…セックスがしたい。
翔としか出来ない…身体の芯から熱くなる…夢中に求め合えるセックス…。
翔「俺ちょっと片付けてくるから。寝てないと駄目だよ?」
そう言って立ち上がる翔の腕を俺は掴んだ。
驚いて翔が振り返る。
「太陽は…もう学校行った?」
翔「もう10時だよ?今勉強してるに決まっ…」
最後まで聞かずに翔をベッドに押し倒した。
翔「ちょっ…潤?」
「………しよ?今すげーしたい…」
翔「や、まだ片付け…」
「いいから…」
翔「あ…でも次の排卵が…」
その唇に自分のを押し付けながら…翔の服を脱がせていった。