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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第52章 6年目のハッピーウエディング


「さとし…」


目の前には…黒いタキシードに身を包んださとしの姿。


格好いい…。


智「うぉ…マジか…」


「え?何?」


智「あ…いや…その…」


さとしが顔を背けながら頭を掻いてる。


「え…もしかして…タキシードやっぱり変かな…」


さとしの好みじゃなかったのかな…。


智「ち、ちげぇよ。その逆だ。こんな綺麗な花嫁…まともに見たら押し倒したくなるだろが」


「………さと…」


そんな事サラッて言うなんて…恥ずかしいじゃん…。


智「と、とりあえず入っていい?」


恥ずかしさでうつ向いてるとさとしがそのまま中に入って来る。


「あ…うん」


智「あのさ、これ…」


「え…」


さとしから差し出されたその手には…綺麗なブーケ。


「あ…そう言えばブーケ無かった…」


智「おめー気付かなかったのか。おせーよ」


「だって…」


智「ほい。プレゼント」


そのブーケをポン、と渡される。


「え?プレゼントって…」


智「おいらが作った。かずに似合いそうな花選んで…」


黄色い向日葵を囲む様に青いかすみ草が咲いている。
そして中心には白い小さな花が3本。
バランスよく…まとまっていた。


「………綺麗…」


智「かすみ草が…おいら。向日葵がかず。白い花が…」


「子供達?」


智「そう。これみたいにさ…おいらがこれから一生掛けて皆を守るからさ。かずは…おいらと子供達の向日葵で居てくれ」


「………馬鹿。くさい…」


智「分かってるよ…」


そのままさとしに抱き寄せられる。


智「出逢ってくれてありがと…」


「もう…泣かせないで…早く行け…」


智「ふふっ」


そのままそっと…さとしの唇が重なった。
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