第52章 6年目のハッピーウエディング
翔「うわぁ…凄い綺麗…」
鏡越しに翔さんと目が合うと、彼は満面の笑みで俺を見ていた。
ワイワイ遊んでいた子供達も俺の回りに寄って来る。
智香「わぁ…」
太陽「かずママきれー」
智也「おひめしゃま…」
綾香「本当…可愛い」
「そんなに褒めないで…」
翔「嫌だって…凄い…」
「もう…」
恥ずかしくて両手で顔を隠すと翔さんが後ろから抱き着いて来る。
翔「本当に可愛い…」
「翔さんの方が可愛いもん」
翔「なーに言ってんの」
真っ白なタキシード。
胸元には白い薔薇と…白いふわふわのネクタイが締められていた。
まさに純白…。
でも凄く恥ずかしい…。
翔「さて。じゃあ俺達は先に行ってるね」
「え?もう?」
綾香「もうすぐ時間だから」
翔「よし。子供達おいでー」
翔さんが和香を抱っこして智香ちゃんの手を握る。
綾ちゃんが智也と太陽くんの手を握った。
「ありがとう2人共。子供達宜しくね」
翔「任せて。じゃあね」
皆が控え室を出て行くと先程の賑やかさが嘘の様に静まり返る。
それと共に襲ってくる緊張。
「ふぅ…」
息を吐きながら椅子に腰掛けると、扉をノックする音が聞こえた。
誰かな…。
俺達はまた立ち上がり扉へ向かった。