第51章 ハワイでのコンサート
後半戦。
俺の腰の痛みはかなり酷くなった。
我慢出来なくなった俺はブロックの間にスタッフに応急マッサージをしてもらう。
もう少し…もう少しだから大丈夫…。
「く…」
あーもう…次はジャンプアップで出なきゃいけないのに…。
スタッフ「大丈夫ですか?」
「ん…平気」
すると皆が俺の元に集まって来る。
潤くんが俺の前で腰を落とした。
潤「にの。大丈夫?」
「大丈夫だよ」
潤「ジャンプアップ止めてスライドにしようか?」
「平気平気。いける」
潤「スライドアップでもいいよ」
出来るならそんな事…したくない。
すると、奥で俺を見つめるさとしと目が合った。
智「スライドにしようよ」
その目は訴えていた…
「無理するな」って…。
「………いい?」
潤「よし。じゃあスライド」
ぽんと俺の膝を叩いて潤くんが立ち上がる。
スタッフも急いでその変更を声に上げて伝えた。
潤「キューは自分達で出す!」
そして皆が頷いてポジションに向かって行った。
皆ごめん…ありがとう…。
俺も走って後に続いた。