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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第51章 ハワイでのコンサート


ー和也sideー


「はぁっ、はぁっ…」


曲が終わり、裏で衣装チェンジをしてスタンバイする。
地獄の様な暑さに滝の様に吹き出す汗。
どんどん吸い取られる体力。


何より…さっきから腰に違和感を感じていた。
少しずつ…大きくなる痛み。


「あーもう…何でこんな時に…」


トントンと腰を叩いていると足音がした。
慌てて立ち上がり、振り返るとスタンバイに来た智だった。


和「さとし」


智「腰…痛いのか?」


和「あ…いや?平気だよ」


智「………本当に?」


和「うん。痛くならないように叩いてただけだよ」


智「………そうか」


すると…何も言わずにさとしは俺の腰を叩き始めた。


和「さと…」


スタッフ「後1分でーす!」


掛け声が聞こえた。


智「本当に無理だったら言えよ」


「うん…ありがと…」


さとしの手が…心地いい。


腰が痛い時…さとしにはよくマッサージしてもらってる。
子供が増えて…腰の負担が増えた事もさとしは気使ってくれてる。
言葉には出さないけれど…黙って行動に出してくれるさとしが…俺はやっぱり好きだ。


「さとし」


智「ん?」


スタッフ「10秒前です!」


「ありがと」


さとしはそっと俺の頭をぽん、と撫でてくれた。


智「行くぞ」


「うん」


さとしの背中を見つめながら…またステージへと戻って行った。
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