第50章 結婚式に向けて
「あー…疲れた…」
車の後部座席で横になりながら溜め息を付く。
和マネ「お疲れ様でした」
「ん…」
車の心地いい振動に少しずつまどろんでいく。
和マネ「二宮さん。大野さんまだ撮影中みたいですよ」
バックミラー越しにマネージャーに声を掛けられる。
「あ…そうなの?さとしも今日までだったよね?」
和マネ「はい。何か途中で天気待ちがあったみたいで…まだ掛かるらしいです」
「そっか…」
和マネ「よかったら…行きましょうか」
「え…」
和マネ「忙しくてあまり会えてないって大野さんごねてるらしいですし…」
「そんな事言ってるの?」
和マネ「ええ」
確かに…普段もうちでは子供が3人居るからあまりいちゃいちゃ出来ない。
寝かしつけた後にはお互い疲れてる。
特にこの3ヶ月はお互い撮影で…触れ合ってもいない。
そう思うと…急にさとしが恋しくなった。
「何処かお店…開いてるかな」
和マネ「え?」
「挨拶しに行くなら差し入れ持って行かないとさ」
和マネ「じゃあ…」
「会いに行こう。死神くんにさ」
和マネ「了解です!」
マネージャーの走る車はそのままさとしの居るスタジオへ向かって行った。