第50章 結婚式に向けて
翔くんの知り合いが働いてるブランド物のお店。
特別会員だけが入れるVIPルームにおいら達は居る。
『思い出だからいい物を』
そう翔くんに言われやって来たけど…おいらもかずも服にあまり執着ないから…よく分かんない。
何より値段の凄さに驚いた。
オーダーメイドってこんなにすんのか…。
「じゃあ生地はこちらで。では色はどうされますか?」
和「智香ちゃん色は何色がいい?」
智香「うーん…ピンク」
「畏まりました」
和「ともは青が似合うから青がいいな。ね、さとし」
「そうだな…うん」
「和香は…どうしよう」
「お嬢様が選ばれた服でしたら同じデザインでベビーサイズもありますからいかがでしょう?姉妹でお揃いになりますよ」
和「あー本当だ。これ可愛いなぁ…」
智香「本当だ。お母さん私これがいい」
和「じゃあ決まりだね」
「かしこまりました」
一通り決まるとコーヒーとお茶が出て来る。
それもまた高級そうなやつだった。
係の人が席を外すとおいらはぐったりとソファーにもたれながら伸びをした。
和「さとし大丈夫?」
「いや…こういうお店疲れるな…」
和「確かにね。でも…子供達のいい思い出になるといいね。服もいいやつだから大事に取っておいてさ…いつか孫に着せられたらな…」
「確かにそうだな…」
微笑みながらコーヒーを飲むかずを見ると疲れも吹っ飛んでいく気がした。