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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第49章 15周年の始まり


智「ふぇ…翔くんが?」


「うん」


智「わざわざこんなに…」


「ありがたいよね…」


智「うん…しかしすげぇな…」


食事の後、さとしがペラペラと紙を捲りながらため息を付いていた。
それを見ながら俺は和香を抱っこしていた。


翔さんがチョイスしてくれた教会は本当に俺の好きな外観の物で…しかもオアフ島でも観光地から少し離れた穴場の教会だった。
きっとファンの事考えて選んでくれたのだろう。
何よりそれぞれに翔さんの手書きで細かい情報なんかを赤ペンで記してくれていた。


智「翔くんぽい…」


「本当に…取材で忙しかったろうにさ…」


智「こりゃ…しっかりやんねぇといけねぇな」


大きく頷くとウトウトしていた和香が目を覚ます。


智「お。どうした和香」


俺から和香を受け取ると小さなその身体を抱っこした。


智「和香ー。ハワイだぞー。楽しみだなぁ」


「ふふっ」


智がゆらゆらとあやしていると和香がにこにこと笑う。


智「そろそろねんねするか?」


和香「やー」


智「ウトウトしてたのに…嫌か?」


和香「ぱぁぱ」


智「んふふ」


もう2歳になる和香はすっかりパパっ子になっていつも智にべったりだった。
夜もなかなか寝てくれなくて…智じゃないとなかなか寝付かない。
ちょっと妬ける…。


智「ちょっと寝かせてくるな」


「うんお願い。和香おやすみ」


和香「おあしゅみ~」


俺に手を振りながら和香は智と寝室に行った。


「ふぅ…」


資料を掴んでパラパラと捲る。


「本当に結婚式…挙げるんだ…」


少しだけ…その日が目の前に迫ってきた気がした…。
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