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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第49章 15周年の始まり


ー智sideー


智香「なぁにパパ」


かずに呼ばれ、部屋に居た智香がリビングに入ってくる。


「うん。そこ座って?」


「はぁい」


首を傾げながら智香はおいらの前に座る。
かずはおいらの隣に座った。


「あのな…9月にハワイに行く話したよな?」


智香「うん」


嬉しそうに頷く智香。


「………その時に…結婚式…しようと思うんだ」


智香「結婚式?誰の?」


隣のかずを見つめると…コクリと頷いた。


「………パパと…お母さんのだ」


智香「え…」


和「………」


「パパとお母さん…結婚式挙げてなかったんだ。だから…せっかくハワイに家族で行くんだから…結婚式しようって」


智香「………」


するとかずが立ち上がり、智香の隣に座る。


和「智香ちゃん」


智香「うん…」


和「ママの事考えると…智香ちゃんが結婚式嫌だって思うのは…当たり前の事だと思う。だからね…智香ちゃんが嫌ならやらない。大事なのは…智香ちゃんの気持ちだから」


智香「………お母さん…」


和「うん」


智香の頭を撫でながらかずは優しく頷いた。


「ごめんな。こんな言い方じゃズルいよな。でも…本当に智香がやりたくないならやらなくていいんだ。皆でハワイで…遊んで帰ってこよう。それでいいって本当に思ってるから」


智香「………」


かずの手をぎゅっと握りながら智香は悩む様にうつ向いた。
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