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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第49章 15周年の始まり


今がミッションのチャンスかな。
俺は繋いだ手をジッと見つめた。


「てか、このネイル綺麗…」


綾香「そう?」


「うん綺麗。指も細くて長い。女の人の手だねぇ」


綾香「ありがと。一応ねケアもしてるの」


「そうなんだ。俺も式に向けてケアした方がいいかなぁ」


綾香「いいやつ教えるよ」


「ありがとう。綾ちゃんみたいな手になれる様に」


綾香「ははっ、何でぇ?」


「指も細くて綺麗だもん。これで指輪何号なの?」


綾香「指輪?確か7号かなぁ」


「へぇ…これ位で7号かぁ…」


よし…ミッション成功。
後は相葉さんに連絡して終わり。


俺はそっと綾ちゃんの手を離した。


「コーヒーお代わりいる?」


綾香「あ、ありがとう」


「ちょっと待っててね」


キッチンに向かいコーヒーを入れながら相葉さんにメールをする。


『綾ちゃんの指輪のサイズ7号。ミッション完了。子供の1日預かり宜しくね』


送信してリビングに戻る。


綾香「ありがとう」


「いいえ」


綾香「あ、あのねにのくん…」


「ん?」


コーヒーを飲みながら綾ちゃんを見つめてると綾ちゃんが心配そうな顔付きになる。


綾香「あのね、余計な事かもしれないけど…」


「え?」


綾香「………智香ちゃん…大丈夫なのかな…」


「………」


綾ちゃんの言葉に俺は…大切な事を忘れていた気がした。
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