第48章 最愛の家族
「あれ?太陽は?」
風呂から上がり翔の部屋に入ると翔が1人で机に向かっていた。
翔「ん?父さん達と寝るんだって」
「そっか。何してんの?」
翔「んー?大学の時の参考書とか見てた。仕事に使えそうなの持って帰ろうと思って」
何冊かの分厚い本を重ねて整理してた。
何となくパラパラとめくってみるけど…案の定ちんぷんかんぷん。
翔「懐かしいな…潤昔よく泊まりに来てた」
「だよな…たまに勉強教えて貰ってもレベル高くて何言ってるか分かんなくて…」
翔「ははっ。そんな事ないよ」
笑う翔の手を引いて一緒にベッドに腰掛ける。
そのまま翔は俺に身を預けてきた。
「久々だな…2人で寝るの」
翔「そうだね…」
「良かった明日休みで。ゆっくりしような」
翔「うん…へっくし!」
「大丈夫?」
翔「うん平気」
「あったかくしないとな…毛布もう1枚ある?」
翔「確かクローゼットに…」
翔に言われて俺はクローゼットの扉を開ける。
「うわっ…」
そこには…翔が出演していた映画の衣装が何着かハンガーに掛かっていた。
「翔衣装貰ってたんだ」
翔「何着かね。気に入ったのだけ…」
その中で俺の興味を引く衣装が1着。
それを手に取った。
「ヤッターマン…」
翔「潤それ似合いそうだね」
微笑む翔に余計に興味をそそられた。
「ねぇ。ちょっとこれ着ていい?」
翔「え?」
驚いた顔で翔が俺を見つめた。