第46章 母と呼ばれた日
ー智sideー
「かずっ…智香っ!!」
声を上げながらおいらは病室の扉を勢いよく開ける。
和「さとし…お疲れ」
智香「パパ」
「はぁっ…はぁ…」
息を切らしながら駆け寄ると…産まれた子供はかずの腕の中でスヤスヤと眠っていた。
「くっそー!立ち会えなかった!!」
和「ごめんね。急に産気付いちゃって…」
かずが苦笑しながらおいらを見つめる。
「まぁ…不可抗力だよな…。あー…でも悔しいな…。でも大丈夫か?外で倒れたって…」
和「うん。でも智香ちゃんが着いてたから大丈夫。出産にも立ち合ってくれたよさとしの代わりに」
「マジか…?」
智香「うん」
「そっか…ありがとうな智香」
そっと智香の頭を撫でる。
そういえば…どことなく2人の雰囲気が何時もと違う様に感じたのは気のせいか?
智香「パパ見て?お母さんにそっくりだよ?」
「………お母さん?」
智香「うん」
………お母さん…。
かずを見ると…嬉しそうに頷いた。
「うん…似てるな…」
おいらもかずに微笑み返す。
雅紀「あ。りーだーお疲れ様」
「相葉ちゃん!もう来てたんか?」
雅紀「10分位前にね。綾ちゃん仕事終わって来るってさ。松潤と翔ちゃんは今こっちに向かってる。大野家と二宮家一同もね」
和「ふふっ。相葉さんが1番に連絡付いたからメンバーと家族への連絡係引き受けてくれたんだ」
「そっか…ありがとな。助かった」
雅紀「いいよぉ。あ、智香ちゃん!病院冒険しない?自動販売機探しの探検しよう!」
智香「うん」
相葉ちゃんが智香を抱っこして病室を出て行く。
雅紀「ごゆっくりー」
智香と2人で手を振りながら病室を出て行った。
気を効かせてくれたんだな…。
ありがとう相葉ちゃん…。
おいらはそのままベッド脇に腰掛けた。