第43章 divorce
ー翔sideー
翔「え…じゃあ智くんと…」
驚いた顔の翔さんが手で口元を覆う。
翔「それって…お別れの…って事?」
「分かんない…でも…智も俺も止まらなくて…。口では嫌だって言ってたんだけど…全然嫌じゃなかった…」
翔「にの…」
俺の借りてる寝室で翔さんと二人きりで話していた。
気を効かせてくれて子供達は潤くんが看てくれてる。
本当…いい旦那さんだよね…。
優しいし…男らしいし…何より真面目で恋愛も…ずっと翔さん一筋だった…。
翔さんと元カノの井上真央ちゃん以外とは…関係した事もない人。
隠し子なんて…100%無いだろうな…。
「………離婚届出すの…もう少し待ってくれって言われた」
翔「………どうするの」
「………気持ちが落ち着いたら…出すよ。余程の事が無い限りあの子を育てるのは無理だから」
翔「そっか…」
「嵐としては…上手くやってくつもりだよ。でも…3人には気を使わせちゃうかもしれない…本当…迷惑掛けてごめんね」
翔「そんな事気にしないでよ。1人で子育てするのは大変だよ。2人目産まれたら余計にさ。だから…にのは気にしないで好きなだけここに居て?潤もそう言ってるから」
「優しいね…潤くんは。俺…潤くん好きになってれば良かった…」
翔「え?だ、駄目だよ!潤は俺のだから!!」
翔さんが慌てて手をぶんぶん振る。
「ふふっ冗談。潤くんが翔さん以外目に入らないのは知ってるから。それに…きっと俺…さとしの事…一生愛してると思うからさ」
翔「にの…」
泣きそうになるのをこらえて俺は笑顔で誤魔化した。