第42章 告白
ー翔sideー
病院の待ち合い室で俺と潤は静かに座っていた。
ずぶ濡れで帰って来た2人。
マスコミにバレるとまずいから救急車は呼べず…マネージャーに連絡を取って病院へとやって来た。
潤にシャワーを浴びる様に頼んだけど潤は「にのが先だ」って服を着替えただけで。
案の定、その身体は冷えていた。
「潤…」
俺は潤に抱き付いて何度も身体を擦った。
潤「大丈夫だから。ありがとう」
優しく微笑んだ潤がそっと俺の頬を撫でる。
「うん…」
そうこうしていると診察室から看護士さんに呼ばれ、俺達とマネージャーは中へと入って行った。
ベッドでにのは点滴を打たれながら…眠っていた。
医者「長時間雨に打たれたんでしょう。肺炎を起こしかけてます。もう少し長く打たれてたら…確実に危なかったですね」
潤「そうですか…」
和マネ「ありがとうございます」
医者「1週間程入院して回復を待ちましょう。それと…」
翔「はい」
医者「………二宮さん妊娠されてますね。今2ヶ月程かと。後日産婦人科に連絡を取って診察する様に手配しましょう」
潤「え…」
「妊娠?」
医者「やはり気付かれてなかったみたいですね…」
潤「そっ、か…」
医者「お身体大事になされて下さい。色々おありでしょうが…雨に打たれるなんてお腹の赤ちゃんにかなり悪影響ですから」
「すみません。ありがとうございます」
頭を下げると先生が看護士に部屋の指示をして診察室を出て行った。
「にの…赤ちゃん出来たんだ…」
俺は椅子に座り、にのの手を握った。
潤「とにかく俺…皆に電話してくるから」
「うん」
俺は診察室を出て行く潤の背中を見送った。