第39章 雅紀の決意
「まー君…」
雅紀「ん?」
ベッドの中、まー君の腕の中で彼を見上げた。
まー君の指が私の髪に絡む。
「仕事…辞める」
雅紀「え…」
「決めた」
雅紀「本当に…いいの?」
「うん。決めた」
雅紀「綾ちゃん…」
「ごめんね。まー君が私の事想って言ってくれてるって気付かなくて…」
雅紀「そんな…。俺がハッキリ言えば良かったんだよ。綾ちゃんの事誤解させちゃって…ごめんね」
「もう。まー君は悪くないんだから…優し過ぎるよ」
雅紀「そんな事ないよ」
「あるの」
雅紀「………頼りないかな…」
眉を下げながらまー君が私を抱き締める。
「そんな事ない。まー君が居ないと…私は駄目だもん」
雅紀「俺もっともっと…男らしくなりたいんだ。大切な人…守りたい。りーだーみたいに。松潤みたいに。綾ちゃんの事…守りたい」
「まー君はまー君のままでいて?そのままのまー君が私は好きなの」
雅紀「綾ちゃん…」
嬉しそうにまー君が微笑む。
「さっきの…格好よかったな」
雅紀「ん?」
「綾香って…初めて呼ばれた」
雅紀「そうだっけ?」
「うん。もっかい呼んで?」
雅紀「………綾香」
「ふふっ」
雅紀「愛してる…綾香」
「………まー君…」
その真剣な表情に…心臓がトクンと打たれた。
雅紀「って…照れる」
直ぐにその顔がくしゃっと微笑んだ。
「ふふっ、もう…格好よかったのに」
おでこをくっつけながら…私達は見つめ合い、いつまでも幸せを感じていた。