第38章 夫婦のカタチ
「あっっ、んっっ…あぁっっ…さとっっ…」
暗い寝室の中、俺の喘ぎ声とさとしの荒い息遣いがよく聞こえる。
自宅に帰った後シャワーを浴びる事も出来ずにそのまま寝室になだれ込んだ。
『お前はおいらの側にいろ』
その一言で…怒ってる事なんてどうでもよくなった。
1人で翔さんに便乗して俺…馬鹿みたい…。
智「はぁっ…はぁ…」
俺の上で腰を動かすさとしの顔が…凄くセクシーに見える。
いつもより…余裕なく見えるのは俺の気のせい?
脳裏に甦る…さとしと初めてセックスしたあのハワイの夜…。
あの夜が無ければ…今の俺達は無いんだ…。
「あんっっ、はぁっ…さ、さとしっっ…ご、ごめっっ…」
智「んっっ…何…?」
腰を動かしながらさとしが顔を覗き込んでくる。
「ごめんなさいっっ…す、好きっっ…」
智「お、おまっ…今それ反則っっ…」
「だってっっ…あっっ…言いたかっっ…」
智「あっっ、し、締めんなっっ…」
無意識に力が入りさとしを締め付けたみたいだ。
智「あ、イ、イくっっ…!」
「んぁっっ…あ、あぁっっ!!」
そして俺達はほぼ同時に白濁を放った。
「はぁっ…はぁ…」
智「ふぅっ…」
抱き合ったまま、俺達は暫く離れずにいた。
「良かった…さとしで」
智「ん?」
「こんな俺…好きになってくれてありがと…」
すると恥ずかしそうにさとしの目尻が下がる。
智「そりゃこっちの台詞だっつーの…」
「さと…今日格好いい…」
智「今日だけか?」
「うん」
智「こら」
「ふふっ」
智「小悪魔…」
そう言いながら…智の唇がまた降りてきた。