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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第38章 夫婦のカタチ


ー和也sideー


翔さんが羨ましいと思った。


喧嘩しても潤くんは翔さんの気持ちが収まるまで待っててくれた。距離を置く事を納得してくれた。
でもレギュラー番組の収録の時は…優しく話し掛けてくれてた。
いつも潤くんは大きな愛を全開にして翔さんを包み込んでくれてる。
しっかり者の翔さんだけどそんな潤くんにだけはよく甘えてた。
2個上なのに。


俺の旦那は…3つも上なのに…何も言わずにボケッとしてる。
家飛び出しても…何も言わなかった。
今日だって…何も言わなかった。


俺の事…もう好きじゃないのかな。
子供産まれたら…夫婦関係が変わるって言うけど…。
潤くんと翔さんは太陽くんが産まれて増々愛が深まった。
俺達も…当然そうなると思ってた。
智也が産まれた時…さとしは泣いてくれたし。


俺…智也のお世話に夢中でさとしの事…ほったらかしにしてた?
そんなつもり無かったんだけど…。


さとしにそっくりな智也を産めて…俺は幸せなんだよ。
でもさとしは…違った?


沢山考えてたら…帰り辛くなった。
相葉さんに気持ちを諭されて…涙が出てしまった。
声を上げて泣いてしまった。


「さとしの馬鹿っっ…」


綾ちゃんの腕の中でワンワン泣いてると…インターホンが聞こえた気がする。


でも俺は…構わずに泣き続けた。
気持ちが溢れて止まらなかった。


綾ちゃんが優しく背中を撫でてくれた。


「ひっく…さとしに逢いたい…でも…逢いたくない…」


綾香「にのくん。どっち?」


「ぐすっ…逢いたい…逢いたいよぉ…でも…分かんない…」


綾香「顔上げて?」


「ひっく…ひっく…」


泣き過ぎてしゃっくりが止まらなくなってしまった。


俺は鼻をすすりながらゆっくりと顔を上げた。


「………え?」


智「………かず」


「ひっく…何、で…」


智「迎えに来た」


俺の逢いたい人が…いつの間にか目の前に立っていた。
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