第37章 最愛のパートナー
翔「いい匂い」
翔が横に立って俺が料理する姿を見つめる。
翔「何作ってるの?パスタと…」
「ステーキ」
翔「わぁ…」
「しっかり食べて体力付けないとな。後で激しい運動するから」
翔「もう…」
照れた様に笑う翔を見つめながら手を動かした。
トマトの缶詰と冷凍していたイカが残ってたからペスカトーレを作った。
そしてミディアムに焼いたステーキを切って添える。
翔「………凄い…」
「さ、食べよう?」
翔「うん」
テーブルに料理を並べ、向かい合わせに座る。
翔「いただきます」
「どうぞ」
パスタを口に頬張ると満面の笑みを見せる。
翔「美味しい!」
「本当?」
翔「凄い潤…幸せ…わー…ステーキうまっ」
「ふふっ、ありがと」
目の前に笑顔の翔が居る。
夫婦2人で過ごす時間。
最高の幸せだった。
翔「昔は潤が作るのが当たり前だったよね…」
「そうだなぁ…」
翔「俺出来るまでゴロゴロして待ってたもんね…手伝う気なんてさらさら無かった…」
「ははっ、確かに。でも一気に変わったよね。結婚決まってから料理やる様になって…頑張ってたからね。あの頃の翔が見たらびっくりするんじゃない?」
翔「だよね。でも潤が食べてくれる姿見たら…作りたくなっちゃうんだよね」
「そう?」
翔「うん。大好きな人に手料理を食べてもらえる幸せ…教えてくれたもん」
「翔…」
翔「ふふっ」
にこにこ微笑みながら翔はステーキを頬張った。
翔「あー…お肉美味しいし…このソース激うま…」
「ちょっとワサビ醤油使って和風ソース作ってみた」
翔「幸せ…」
確かに…。
翔が言った大好きな人に手料理を食べてもらえる幸せを俺も感じていた。