第37章 最愛のパートナー
翔「潤…潤怪我は!?」
「え?」
翔「怪我…!大丈夫!?」
翔が太陽を俺の隣に座らせ、両手で頬を包まれる。
濡れた大きな瞳から次々に涙が溢れてくる。
「あ…皮膚が少し切れただけだよ。大した事ない…」
翔「本当?本当に…?」
「うん。あいつがテンパって説明せずに電話したからさ…」
翔「………本当の本当の本当…?」
「本当だって。見ろよ。どこも何もないだろ?」
翔「………ぐすっ…」
翔の手がそっと絆創膏に触れる。
翔「………ほんとだ…」
「な?だから大丈夫」
翔「………良かったぁ…潤…!!」
そしてまた翔が俺にしがみついてきた。
翔「心臓…止まるかと思った…!」
「………そんなに心配してくれたの?」
翔「当たり前じゃん!だって…だって…!」
「ん…!」
翔が唇を押し付けてくる。
新人マネ「おわ…」
翔「潤は俺の命より大切なんだよ!」
「翔…」
翔「だからもう…こんなに心配させないで…お願い…!」
「分かった。ごめん」
ポンポンと背中を撫でているとようやく翔が落ち着いてくる。
太陽「パパ!」
「太陽。お前も来てくれたんだな」
服の裾を引っ張る太陽を抱っこする。
そして片腕で翔を引き寄せた。
翔「潤…ごめんね…」
「ん?」
翔「本当にごめんなさい。もっと早く…謝りたかったのに…」
「俺が悪いんだから。酷い事言って…本当にごめんな。許して…くれる?」
翔「とっくに許してるよ…潤」
久し振りに見た翔の微笑み。
俺はその頬にキスをする。
「じゃあ…これで仲直り?」
翔「うん」
「良かった…ありがとう」
翔「おうちに帰ろうね。太陽?」
太陽「パパも?」
「うん。3人一緒だよ。勿論虎鉄もな」
太陽「こてー!」
翔「潤。大好き」
耳元で囁かれ嬉しさで笑みが溢れる。
「俺も」
回りの目など気にせずに俺達はまた唇を重ねた。