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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第37章 最愛のパートナー


その日の翌日。
今日は久し振りにもらった丸一日の休み。


潤に会おうと思っていたけれど彼は生憎のお仕事。
他のメンバーや綾ちゃんも仕事で。


暇を持て余した俺は太陽とお出掛け。
帽子と伊達眼鏡を掛けてショッピングモールにやって来た。


「久し振りだな…1人で来るの」


いつもは潤が一緒だった。
結婚してからは3人で。
そんなに人にバレる事も無く、家族の時間を楽しんでた。


家出してから…もう1週間が経っていた。
こんなに長い時間…潤の側に居れないのは…別れてた時以来な気がする。


「………駄目だ泣けてきちゃう。太陽何処行きたい?」


気を取り直して太陽を抱っこする。


太陽「あんぱんまん!」


「ふふっ。分かった」


そのまま俺はおもちゃ売場へと歩いた。


「あ、あったよあそこ」


遠くに見えるおもちゃ売場を指差しながら歩く。


太陽「あんぱーん!」


「ひとつだけね?後は太陽のお洋服とか買わないといけないから」


ゆっくりと売場まで歩いてるとふいに腕を掴まれる。


「え?」


振り返ると…金髪の若い男の子が笑いながら俺の腕を掴んでいた。


男1「やっぱそうだ!櫻井翔!」


後ろを向いて叫ぶと…友達だろうか。それを待っていたかの様に数人の同じ歳位の若い子達が駆け寄って来た。


男2「ほんとだ。超やべぇ。俺芸能人見るの初めてなんだけどー!」


男1「何してんの?」


「あ…いや…買い物に…」


男3「この子供もしかして松潤の子供?」


男2「うっわ。超ウケる。激似なんですけどー」


男3「抱っこさせてくんない?」


「ち、ちょっと!!」


そう言うと俺から太陽を奪おうとする。


太陽「やー!」


男3「何だよ来いよ」


太陽「やー!ママママ!」


「や、止めて下さい!」


男2「別に良いだろ誘拐する訳じゃあるまいし。貸せって!」


太陽「やーっ!!」


泣き叫ぶ太陽を俺は必死で抱き締め背中を向けた。


男3「うっせぇなガキ!あーもうガキいいや。その代わり少しだけ俺らと遊ぼうよ」


「は…?」


俺を掴む腕に力が籠る。


俺の背中に…冷や汗が流れた。
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