第37章 最愛のパートナー
スタッフ「じゃあ次回のイチメンの内容はそれでいきましょう」
「はい。宜しくお願いします。ありがとうございました」
スタッフに挨拶をして報道局を後にして楽屋に戻った。
『翔くん』
廊下の途中で声を掛けられ、振り返るとスーツ姿の後輩、小山慶一郎の姿があった。
「小山」
小山「翔くんお疲れ様です」
「そっか。もうすぐ時間か」
小山「はい」
腕時計を見ると『news.every』の放送開始1時間前。
小山「翔くんは打ち合わせですか?」
「うん。終わって今帰るとこ」
小山「忙しいですね。仕事と家庭の両立」
「そうだね…でも、潤が手伝ってくれるから」
小山「潤くん器用ですからね」
「そうなんだよ。本当に俺には勿体なくて…」
小山「ふふっ。さりげなくノロケましたね」
「あ、ごめん…」
小山「謝らなくていいですよ。いつか俺も…先輩達みたいな素敵な家庭を持てたらって思ってますから。相手が見つかったら相談に乗って下さいね」
「うん。楽しみにしてるよ」
本当に…俺にはもったいない旦那さん…。
なのに俺ってば…。
小山「翔くん?大丈夫ですか?」
「え?」
小山「何か今…表情が暗くなったから…」
「あはは。大丈夫気のせいだよ」
小山「なら…いいんですけど…疲れてます?」
「大丈夫。それに明日休みだから」
心配そうに見つめる小山の肩を叩く。
「じゃあね。また」
小山「お疲れ様です」
「お疲れ様」
小山と別れて楽屋に向かった。