第36章 翔の家出
智『もしもし相葉ちゃん?』
電話を掛けるとワンコールで直ぐにりーだーは電話に出てくれた。
「もしもしりーだー?」
智『かず…そっちに行っただろ?智也も』
「うん…。ねぇ、本当にどうなっちゃってんの?」
智『おいら何も言ってねぇよ?ただ反省して落ち込んでる松潤をそれ以上責められないしさ…そしたらあいつ『さとしも潤くんの味方なんだー!』っとかってさ…夜は寝室から閉め出されるし朝一で出て行ったからもう…』
「そっか…。松潤は?」
智『べそべそ泣いてる』
「もぉ…。泣く位だったら迎えに来てって言ってよ。ここに来るのはいくらでも良いけど…綾ちゃんと3人でずっと居るからさぁ…」
智『すまん』
「とりあえず…明日は5人の仕事だからちゃんと話して?」
智『もちろん。でもこのアホどうにかしないと…』
「アホって松潤?」
智『ちょっと代わるわ。ほら、相葉ちゃん!』
ガサガサと音がすると電話口から鼻をすする音が聞こえた。
潤『ぐすっ…相葉くん…?』
「ま、松潤?」
潤『翔…翔は?』
「元気だよ?何泣いてんの」
潤『だって…翔が…『顔も見たくない』って…。俺の顔…好きだって言ってくれてたのに…ひっく…それとさっき…りーだーに蹴られた…』
「は?大丈夫?」
潤『………痛い…』
遠くから『おめーが悪いんだアホ!』とりーだーの声がした。
「まぁまぁ、そこで喧嘩しないでよ。明日翔ちゃんにまた謝ろう?ね?」
潤『うん…』
「じゃあ切るね?戻んないと」
潤『翔に…愛してるって伝えて…』
「分かった分かった。じゃあね」
そう言って電話を切り、俺は直ぐにトイレを出た。