第36章 翔の家出
ー雅紀sideー
「ど、どうしたのにの!」
和「俺も暫くここに置いて」
「え?え?」
早朝から一気に慌ただしくなった我が家。
目の前に居るのはとも君をおぶってスーツケースを抱えたにの。
翔「にの…!どうしたの?」
驚いた顔で翔ちゃんも駆け寄って来た。
和「翔さぁん!」
翔「何?」
ぎゅっと抱き合う2人。
和「潤くん昨日うちに泊まった」
翔「え?」
和「そしたらさ…さとしの馬鹿ってば潤くんに同情しちゃってさ…頭来たから出て来ちゃった。あんな馬鹿旦那なんてもう知らない」
翔「そうなの?」
綾香「にのちゃん!」
声を聞き付けて綾ちゃんも玄関にやって来た。
和「綾ちゃーん!暫く泊まって良い?」
綾香「いいけど…どうしたの?」
和「それがさ…うちの馬鹿亭主がさぁー…」
3人で話しながらリビングへと入って行った。
「………マジ?」
頭を掻きながら俺は慌てて3人に着いて行った。