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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第36章 翔の家出


ー和也sideー


「この家で3人になるのって…初めてだよね」


綾香「確かにそうだよね」


翔「うん」


テーブルを3人で囲いながら顔を見合わせる。


翔「ごめんね。わざわざ来てくれて…」


「何言ってんの。心配したんだからね?」


翔「うん…ごめん…」


潤くんからの電話の後直ぐに翔さんに連絡した。
直ぐに電話に出た彼の口からは…『相葉くん家に居る』と。


幸いさとしが休みで智也を見ててくれるって言ったから…急いで駆け付ける事が出来た。
『おいらは後でいいから翔くんの話聞いてあげな』って…どこまで優しいんだよ。そんな場合じゃないのにキュンとしてしまった。


翔「皆巻き込んで迷惑掛けちゃって…」


綾香「気にしないでよ。でも…家出する位…酷かったの?潤くん」


翔「………」


「翔さん」


翔「………そこまで酷かった訳じゃないと思う。潤も舞台の準備とコンサートの打ち合わせが重なってて。特にコンサートの打ち合わせは…なかなか進まなかったみたいで…帰りも遅いし疲れてたと思う。だからこそ支えないといけない事は分かってるけど…俺も太陽の事でいっぱいいっぱいで…喧嘩したんだ。でも俺が悪いって分かってたから謝りたかったんだけど…でも…」


「でも…」


翔「………飲んで帰って来たんだ。ベロベロになるまで。それでもう…キレたっていうか…我慢の限界がきて…。せめて…せめて太陽が完全に元気になるまではそんな事しないで欲しかった…」


綾香「それは…翔くんが怒っても仕方ないよ。私でも多分…怒ってると思う」


「俺だって」


翔「でもその後…。俺が怒ったら…押し倒されて…仲直りしようって。『セックスすれば翔は機嫌直るから』って…それ聞いて俺もう…」


「あちゃー…潤くん馬鹿…」


翔「本気じゃないって…酔ってたからっていうのは分かるけどでもその言葉は許せないよ…」


「うん…分かった…おいで」


俺は翔さんを抱き締めてぽんぽんと背中を撫でた。
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